フリーランス医師のバイブルか !? (3)

おはようございます、嶋田です。最近やけにこの世界に魅かれています。現実がどんだけ嫌なのか。。最も大事な第三部のページに飛ばないのは戦略でしょうか。

さて待望の「貧乏はお金持ち─「雇われない生き方」で格差社会を逆転する」を読みました。非常に丁寧に書かれた良書ではあるのですが、肝となる部分の内容がスゴクふつうで幾分ガッカリしました。しかし、この辺りにのことをしっかり書いている著書はないものと思われ、また途中途中で出ている幾多の逸話は非常に面白く読み物として十分楽しめます。過度に期待せずに読めば十分満足のいくものと思われます。

以前ダニエル・ピンク氏の「フリーエージェント社会の到来―「雇われない生き方」は何を変えるか」を紹介しました。
フリーランス医師のバイブルか !? (1) (2008/9/29記事)
フリーランス医師のバイブルか !? (2)(2008/10/1記事)

橘氏の「貧乏はお金持ち」でも同書は紹介されており副題にも生かされていると思われます。要は会社をつくり法人と個人の会計を連結決算し税金を最小化するという話です。これを同氏は「自由に生きるための会計」と称し、それ以外にも個人型401kや白色申告の魅力などについて幅広く言及しています。ただ、一般的にサラリーマンが独立して同様の収入を得るのは簡単なことではなく大幅な減収もありうるでしょう。だからタイトルが「貧乏はお金持ち」なのです。「雇われない」という自由を得るための代償は非常に大きいととらえるのが一般的です。

では医師という特殊免許を持った職業ではどうでしょうか。医師の多くはアルバイトという形で収入を補填しています。あるいはアルバイトのみで生計を立てている方も相当数いるものと思われます。当ブログでは「特定の医療機関に所属せずにアルバイト収入のみで生計を立てている」場合にフリーランス医師ということにしています。フリーランス医師に限らずアルバイトをしている医師であれば同書に書かれている節税スキームは一般の場合よりやり易いということがあるでしょう。
キーワードは「業務委託契約」ということになります。医療機関との契約でアルバイト収入を個人ではなく法人(あるいは個人事業主でも可)で得られるか。普通は個人で収入を得るわけですが医療機関との契約次第では、それが「業務委託」となり法人収入とすることも可能ではないかと思われます。実際、多くのフリーランス麻酔科医がこのスキームを行っていると思われます。

まぁ、誰もが考えつく一般的な話ではありますが、アルバイト含めて年収1500万を超えるのであればアルバイトを「業務委託」として法人契約できないかということを検討してもいいかもしれません。国内では一般的ではないので、多くの医療機関担当者は躊躇するものと思われます。しかし麻酔科の先生方がこの未開の地にパイオニアとして先に踏み込んでいますので、以外にあっさりOKだったりするかもしれません。ただし、このあたりのことは医療法などでグレーゾーンとなる思われるのであくまで自己責任でお願いします。業務委託内容によっては安全な方法もとれると思いますよ。

何を言いたいのか。
一般サラリーマンより「貧乏はお金持ち」に書かれているスキームは医師の方が行いやすいように思われるって話です。一円でも税金を安くしたい方は自己責任でトライしてみてください。さらにどういう「業務委託契約」が可能であったかなどコメントいただけると、ネタが増えて助かります。では。


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コメント(9)

 いつも拝見させていただいております。
 フリー麻酔科医の事業所得やペーパーカンパニーが最近話題になっておりますが、これらは一般的にはすでにダメと判例が出ているスキームを用いており、近いうちに一斉に摘発が入るものの憂慮しております。
 したがって、あまり公ですすめる類の話題ではなく、コソコソと税務署に目をつけられない程度に節税するのが肝要と思われます。
 病院との契約条件にもよりますが、報酬の対価として医師免許が影響する内容のものでは、事業所得も法人売上げも不可です。医師免許がまったく関係ない契約条件であればギリギリですが、それも実態がないとダメです。
 病院の方がMS法人を持っているなら、そちらからこっちの法人に入金してもらえば、税務署に睨まれる可能性が減りますが、それでも見つかればたいていアウトです。
 医者の節税はあくまで裏技として、ごく親しい仲間の間だけで共有したいなと個人的には考えます。

以下引用
国税不服審判所

支部名 東京 裁決番号 平120094 裁決年月日 平130307 裁決結果 全部取消し
争点番号 202303010 争点 23源泉徴収/3給与所得の源泉徴収/1支払者の源泉徴収義務
業種 整形外科
裁決要旨
○ 請求人は、嘱託医との間の契約は雇用契約ではなく、嘱託医の診療行為は請求人の指揮命令から独立的になされていることから、請求人が嘱託医に対して支払った報酬は給与所得に該当しない旨主張する。しかしながら、(1)嘱託医は、診療に必要な人的、物的設備及び医薬品等の提供を受けていること、(2)勤務時間、勤務場所等の拘束を受けていること、(3)診療報酬は請求人に帰属していること、(4)請求人は医療法第15条の監督義務を負っていること並びに(5)嘱託医は、契約により定められた一定額の報酬を受け取っていたことが認められ、そうすると、嘱託医の行う役務提供に独立性があるとは認められず、その役務提供は請求人の指揮監督に服してなされたものと認められ、請求人は雇用契約又はこれに類するが契約に基づき報酬を支給したものと認められるので、当該報酬は、給与所得に該当する。(平13.3.7東裁(諸)平12-94)

支部名 広島 裁決番号 平140031 裁決年月日 平141129 裁決結果 棄却
争点番号 201001024 争点 10給与所得/1所得の区分/2給与所得と認めた事例/4医師等の報酬
裁決要旨
○ 請求人は、請求人が医療法人Tで行った医療業務に係る収入金額は、事業所得に係る収入金額に該当する旨主張する。しかしながら、①請求人の医療行為は、Tの診療を受けることを期待する患者に対するものであり、その業務の遂行に当たっては、Tの理事長の管理下で、時間的、場所的な拘束を受けていること、②請求人は、Tに対し、毎週同じ曜日、時間に継続的に役務を提供していること、③患者との医療契約の当事者はTとなっており、医療事故が起こった場合の責任はTにあると認められること、④請求人の診療に必要な薬剤並びに人的及び物的設備は、Tが提供していること、⑤請求人の収入金額は定額であることからすれば、請求人の医療行為自体は、主体性を持ってなされているとしても、Tにおける医療行為の経済的側面を評価すれば、自己の計算と危険において独立性をもってなされていたとはいえず、Tの拘束を受ける、非独立的な行為であると認められる。そうすると、請求人は、Tにおいて、雇用関係又はこれに準ずべき関係に基づき役務を提供していたものと認められるから、Tからの収入金額は、給与所得に係る収入金額に該当すると認めるのが相当であり、請求人の主張には理由がない。(平14.11.29.広裁(所)平14-31)

その他、フリーター医師が作った法人に入金させた場合にも否認された判例があります。

>>フリー美容外科医さん

大変貴重なコメントありがとうございます。また判例まで添付いただき勉強になります。医療行為に対する節税はまず難しいと考えた方が良さそうですね。

>医師免許がまったく関係ない契約条件であればギリギリですが、それも実態がないとダメです。

このあたりが肝のようですね。何を使って実態を作るかがポイントと思われます。裏ワザたるところだと認識しています。今後とも貴重なご意見をお寄せください。

違う形態がポイントですね。スキームは知ってます。ただし広まると大変そうです。

なるほどなかなか節税は難しいですね。官側も死活問題でしょう。
本書の312ページのお断り「本書の内容を実践することは読者の自由だが、それによって(略)著者および出版社はいっさいの責任を負わない」に注意ってことですね。


各所の地方市民病院の崩壊・閉鎖。新研修医制度と医局制度。
まさに
「私はずっと、自由とは自らの手でつかみとるものだと考えていた。だがようやく、それが間違っていたことに気がついた。自由は、望んでもいないあなたのところに扉を押し破って強引にやってきて、外の世界へと連れ去るのである。」


あとがきの一文がよかったです。

>> 医師の端くれさん

納税は基本的に自己申告なので、明らかに節税目的と言えない「実態」があればそれほど問題にはならないのだろうと思います。ただし、こちらだけの問題ではないので理解力のある事務長などとの関係が大事なのでしょう。

>> なさん

コメントありがとうございます。
何というか、明らかな節税目的では難しいのでしょうね。自由の定義にもいろいろあると思われますが、自由を望んでいない方にとっては幾分生きにくい世の中になっていくのかもしれませんね。

日本医事新報No.4447 p.85-86に面白い記事が載っていましたよ。結論は「租税回避行為」と認定されるであろうという、ある税理士の見解です。

>> 匿名さん

情報提供ありがとうございます。
明らかな節税は否認されるでしょうね。このあたりは難しいのでしょう。

ご無沙汰しております。
「あるフリーランス医師の生き方」(移転しました)の管理者です。

先日、バイト先の中で一番話が通じそうな小規模クリニックの事務長に、賃金を「給与」ではなく「報酬」にして欲しいと頼んでみました。しかし、「それはグレーゾーンなので、ウチはリスクを負いたくない」と言われ、実現しませんでした。

やはり通常のバイト医が個人事業主として報酬を得るのは難しそうです。

別の手法での節税を模索してみます。

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プロフィール:嶋田忠信
PO開発中の医師。比較的若手。医学/金融/工学/小説に強い興味を持ち、人生のすべてをこの4つに投資したいと考え生きている中途な人間である。ブログ創設者Einthoven氏は隠居され、仕方なくBLOG alone。好きな酒はテキーラとシングルモルト、Álvaro Sizaを尊敬し、Vivienne Westwoodを愛用する。当然素数は好きで近々スタンド能力が出現することを確信しているが、とりあえずLDL178だったのでstatin内服に踏み切った。現在ARB/aspirin検討中。現実的には抗酸化能力のあるスタンド希望(弱そうなスタンド名募集中)。

嶋田が撮影加工した写真満載のHDR Practitionerというfotologもやってます。各種問い合わせはtadanobushimada@gmail.comまで

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